最終日。この日も運よく日の出を拝むことができました。夜露に濡れた草花は朝日に照らされることでより一層美しく見えます。
朝ごはんを食べ、身支度を済ませると、下山スタートです。ふと、山荘前の看板が目に留まります。前日も見たはずの内容なのですが、一度頂上まで登った後はその言葉の重みを改めて感じます。本当に険しい岩場だったなあ…
剣・立山にはここでさようならを言って、遠見尾根方面に下ります。向かう尾根の先は雲の海。とても気持ちの良い朝です。この日も草花は元気で、もう何枚も写真は撮ったはずなのに、それでもまた足を止めてカメラを向けてしまいました。
最初こそ遠くの景色や、足元の花を見て楽しんでいた私ですが、遠見尾根を少々甘くみてみました。西遠見、大遠見、中遠見、小遠見と大小のピークを越えていくのですが、繰り返されるアップダウンが2日続けて歩いてきた足になかなか応えるのです。しばらく歩くたびに地図を確認しても、なかなか自分の位置が進んでいない…。登っては下り、登っては下り、果てしなく感じてきます。疲れ切っていたのでしょう、この辺りで撮った写真は1枚も残っていません。笑
それでもなんとか山のふもとまで繋がるテレキャビンのアルプス平駅前まで下ってきました。帰りもゴンドラを使えるのがこのコースの良いところです。
唐松岳・五竜岳縦走は、八方池の絶景に始まり、稜線歩き、クサリ場、高山植物、山小屋など、アルプスならではの景色や体験がいっぱいいっぱい詰まった盛りだくさんコースです。
是非たくさんの方に登って頂きたいのですが、いきなり2泊3日の縦走はハードルが高い!という方々には、例えばこんな計画はいかがでしょうか?
八方池経由・唐松岳登山・頂上山荘泊 土日1泊2日コース
土曜日の早朝、ゴンドラとリフトで八方池山荘へ到着後、すぐに登山開始。八方池を経由してお昼頃には唐松岳頂上山荘着。その日のうちに唐松岳に登るか、天気次第では翌日早朝にアタックもあり。山荘では夜は月や星、朝はご来光を楽しむ。日曜日、登りとは違った景色を楽しみながら、来た道を下る。
八方池山荘泊 八方池までの往復 土日1泊2日コース
土曜日の午後、ゴンドラとリフトで登ってきて八方池山荘に宿泊。山小屋の生活を体験。お風呂があるので気持ちよくゆっくり休める。日曜日早朝に山荘を出発し、八方池まで雲の上を散策(大人で片道1時間の道のり)。池に到着したら、記念撮影とおやつの時間。時間にゆとりがあるので、焦らずゆっくり楽しめる。早ければ日曜の午前中に下山も可能!
このようにコースの一部を歩くだけでも、十分にアルプスの雰囲気を楽しむことができます。
槍ヶ岳や穂高、白馬岳などのメジャーな山ももちろん良いのですが、唐松岳・五竜岳縦走はそれらの山と並んで私のオススメです。是非一度足を運んでみてはいかがでしょうか?